アンガーマネジメントならば、負の感情である怒りを管理して、怒りっぽい自分から穏やかな人へと変わることが可能です。
ちょっとしたことでイライラしては心が疲れてしまう。怒ってばかりでモチベーションが下がるという悩みも解決できます。
マイナスな印象しかない怒りの感情を無駄遣いせず上手にコントロールすることで、許容できる人へ生まれ変わりましょう。
アンガーマネジメントとは
怒りを我慢しているだけだと、そのネガティブな感情の行き場がないことから余計にストレスを感じやすくなってしまうでしょう。
そこで、我慢ではなくコントロールしてモチベーションを上げるきっかけに変えることで、怒りと上手に共存して生きていけるようになるのです。
怒りのタイプをまずは知ろう!
怒りには強度が存在する
怒りには、周りが引く程に激しく激高するか(強)、それともちょっとイラッとはするもののすぐに忘れられる怒りか(弱)といった、強度が存在します。
怒りの強度が高い人は一度怒りに火が付くと、自分でもコントロールできなくなってしまいがち。一方で怒りの強度が弱い人も、1回1回の怒りは小さくても頻発しやすいのです。
怒りには持続性がある
1ヶ月前の怒りをまだ引きずってしまうか、もしくは1日寝れば怒りの感情を忘れられるか。怒りには持続性があります。
怒りを持続してしまう人は過去の怒りを思い出しては再現してしまう人、根に持つタイプです。怒りをすぐに忘れられる人は切り替えの速いあっさりタイプといえます。
怒りには人それぞれで頻度がある
いつも何かにイライラしている人、滅多に怒らない人など、怒りには頻度が存在します。人によって、またはそのときの精神状態によって怒りの頻度は変動することがあります。
赤信号に引っかかっただけでイライラする、電車に乗って知らない人の話し声が聞こえてきただけでイライラする人は、かなりの頻度で怒りを感じていると考えられるでしょう。
怒りには他者または自分へ向けての攻撃性がある
怒りには、明らかに自分が原因であるにもかかわらずそれを他者にぶつける(八つ当たり)するタイプと、自分の怒りで自分を傷つける、もしくは物に当たるタイプがあります。
八つ当たりで怒りを露わにする人は自己愛が強い人、自分を傷つけやすい人は自己否定感の強い人、物へ怒りをぶつける人は衝動的な人だと判断できます。
怒りのコントロールの仕方
怒りにはピークがある!怒りの最初の6秒のコントロール
アンガーマネジメントを行う上で重要なのが、衝動のコントロールです。実は怒りにはピークがあり、そこを何とか抑えきることでその後の怒りを抑制することができます。
人間は怒りの感情が芽生えた最初の6秒間でアドレナリンが一気に放出されると言われています。このアドレナリンこそが怒りを止められない原因なのです。
怒りを抑えようと思ったら最初の6秒間が肝心。例えばついイラッとしてしまったときは、深呼吸をしながら頭の中でゆっくりと6秒数えてください。
または紙があればその紙へ、なければ手の平でもいいのでイラッとしたことを書きましょう。1つ2つ怒りの原因を書いているうちに、その感情も収まってくるはずです。
無意識の決めつけは危険、「べき」境界線のコントロール
例えば「出勤時間は9時なので、8時50分にはデスクに着いていなければならない」という考え方の人もいれば、「9時ちょうどに出勤すればいい」という考え方の人もいます。
前者の人は後者の人に対して「どうして9時に出勤してくるのか」と怒りをもちますし、後者の人は「9時出勤なんだから9時に到着して何が悪い」と相入れません。
前者の人が後者の人に怒ってしまうのは、個人的なイメージから「~であるべき」だと思い込んでいるため、後者の人が納得できないのも「~べき」という思考のせいです。
お互いに「~べき」境界線のコントロールができていないので、自分の価値観に沿わないことや理想と現実へのギャップに失望し、それを怒りに変換しているのでしょう。
人は共感して欲しがる生き物。自分の気持ちや価値観に共感してくれる人に仲間意識を感じ、自分の気持ちや価値観を否定する人を敵だと見なしやすい心理があります。
しかし自分と全く同じ価値観の人は存在しないに等しいことから、自分と他者の「~であるべき」には多少の違いがあると、他者の価値観を許容することも重要です。
アンガーマネジメントするには許容範囲を広げること。「自分はこう思ってるけどそれは違うと感じる人もいるんだ」と寛容になってください。
そして怒りを感じたとき、相手に「自分はここまで許容できるけど、それ以上が許容範囲外である」と伝えるため、3つの円(三重丸)を使って対話しましょう。
最も小さく内側にある円が“自分と同じである”、真ん中の円が“少し違うと感じるがまあまあ許容範囲”、最も大きく外側にある円が“自分の許容範外”です。
これができれば怒りは管理可能、行動のコントロール
いつまでも終わったことで怒っている人、思い出し怒りをしてしまう人は、行動のコントロールをしましょう。これにより、怒り続けることを抑えられます。
最近起きた怒りを、いつまでに、どうやって、どのくらい変われば怒りが収まるかを“コントロールできる・できない(重要・重要ではない)”で分けましょう。
カテゴリは全部で4つ、コントロールできる重要なこと、あるいは重要ではないこと。そしてコントロールできない重要なこと、あるいは重要ではないことです。
赤信号に引っかかってイライラすることは4つのうち、どこに当てはまりますか?赤信号は自分では変えることができませんし、よく考えればそこまで重要ではありませんよね。
そのため“赤信号に引っかかってイライラすることは、コントロールできない重要ではないこと”というカテゴリに振り分けます。
自分では変えられそうにない、コントロールできないこと、そして重要だとは感じないことに関しては、潔くスルーしてしまいましょう。
そうやって自分が怒りを感じた事象をカテゴライズしていくことで、小さなことでいちいちムカついたり、いつまでも怒りが継続することも減ります。
怒りの感情はコントロールする事ができる
怒りには強い怒りと弱い怒りがある
怒りには持続性がありすぐ忘れる人もいる
人によって怒りの頻度の違いがある
怒りを相手や自分にぶつける方向性がある
まずは最初の6秒をコントロールして怒りを鎮める
「~であるべき」という固定観念の許容を広げてみる
怒りをコントロールできる・できないを振り分けてゆく
アンガーマネジメントは、怒りを我慢するのではなく抑えて管理する方法。イライラして気持ちが落ち着かない日々から抜け出せます。
「なんでこんなに怒ってしまうの?」「怒りたくないのに気づいたら物に当たってる」という悩みをアンガーマネジメントで解決してください。
怒りのタイプから自分の怒り方について学び、そして怒りのコントロール方法を実践することで、あなたは穏やかな人になれるでしょう。
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