スマートフォンの普及により、スマホ老眼になる若者が急増中です。
老眼とは加齢により視力が下がり、近くの物が見辛くなる事ですが、スマホ老眼は一時的なものです。
近く→遠く、遠く→近くと距離が別々の物を見た時に、一瞬視界がぼやけてピントが合い辛い、といった症状が出ます。
このスマホ老眼の詳しい症状と原因をご紹介します。是非対策を整え、目の健康を守りましょう。
20代~30代に急増中!スマホ老眼の原因
画面と目の距離が近い
スマホ画面は手の平サイズ、PCよりも小ぶりです。画面をよく見ようと、目線が近距離で画面に固定されます。この状態は外眼筋という目の筋肉に大変負担がかかります。
外眼筋は左右の眼球を正面に見て時計回りに、上直筋、下斜筋、内直筋、上斜筋、下直筋、外直筋と6本あります。
6本の筋肉全てがバランスよく動く事が理想的です。しかし近距離でスマホ画面を見続けるという事は、この内1、2本の筋肉しか使っていない事になります。それも画面を見ているだけなので、ほんの僅かにしか動きがありません。
よく使われる筋肉、あまり使われない筋肉で筋力バランスが崩れると、外眼筋も衰えてしまうのです。
画面を長時間見るせい
SNS、LINEにアプリゲームや動画と、スマホ画面を何十分、何時間も見続ける事は外眼筋の緊張状態の原因となります。この緊張が筋肉にとって良くありません。
眼球の中には水晶体と呼ばれる、ピントを合わせるレンズがあります。水晶体は近くの物を見る時には分厚くなり、遠くの物を見る時は元の薄さに戻るのです。この水晶体の動きを調節しているのが外眼筋です。
ずっと何かを集中して見ていると、その間外眼筋の緊張が続きます。
外眼筋の緊張が続いたままだと、別の場所を見た時に水晶体をすぐ元の薄さに戻す事が出来ず、咄嗟にピントが合いません。
その為スマホ使用後に別の場所を見た瞬間、ぼやけて見え辛い等の症状が出ます。
画面の明るさによる疲労
スマホ画面の明かりはブルーライトです。ブルーライトとは、可視光線に含まれる青色の光の事で、紫外線の次に強いものです。
そんな強い光を長時間取り込んでいると、外眼筋が衰え眼精疲労を起こしやすくなります。
目に入る光量を調節する虹彩筋も弱り、例えば「陽が落ちて暗くなる夕方だけ見え辛い」という夕方老眼にもかかりやすくなるのです。
ブルーライトは目だけではなく、睡眠へ導くメラトニンというホルモンの分泌を抑えてしまう作用もあります。
夜寝る前に暗い部屋でスマホを使用する事は、目にも体にも良くない事です。
スマホのしすぎで目の酷使による症状
ドライアイ
スマホ画面を長時間見ていると、瞬きの回数も減ってしまいます。そうなるとドライアイにもなりやすいのです。
通常は涙の膜で眼球を守っていますが、瞬きをしない事から涙の分泌量が減ってしまいます。そのせいで眼球の表面が乾く事から、角膜や粘膜が傷つきやすくなるのです。
ドライアイになると目の痒み、赤み、不快感が出ます。明るい所へ行くと大変眩しく感じ、霞んで見える事もあります。
眼精疲労
眼精疲労は目に疲労が溜まる事から、物を長く見ていると目がショボショボしたり、目の奥がズキズキと痛む事があります。
目を瞑っても痛みが軽減されないままで、症状が重くなると厄介です。視力も下がり、今までハッキリ見えていたのにぼやけて見え辛い、となる事もあるのです。
目だけではなく、頭から首、肩から背中にかけての痛み、手足の痺れ、吐き気や眩暈が起きやすくなります。そういった事が重なると、不眠症や胃もたれ、イライラ状態が続く恐れもあるのです。
首・肩の凝りと頭痛
スマホを使うと、目線と共に自然と首と頭が下へ向きます。頭は結構重いので、首にもかなりの負担がかかってしまいます。
そしてこの体制は首と肩の血行不良も起こしやすいのです。
血液は心臓から手先足先、頭の先へ巡ります。頭まで血液を順調に運ぶには、頭に続く道、つまり肩と首の血管が大切です。肩と首の血の巡りが悪いと、頭まで血液を運べません。
それが頭痛を引き起こす原因ともなります。頭痛から吐き気を催す場合もあるので十分注意しましょう。
スマホ老眼を予防する5つの対策
10分使用で3分休憩
長い間画面を見続けないように、10分スマホを触るなら、その内3分は休憩を取りましょう。
10分と聞いて、とても短い、そんなに頻繁にスマホを離せないと思うかもしれません。でも10分間下を向いて瞬きも少ない状態は、それだけで大変目に負担がかかっているのです。
10分間計るのが面倒だという場合は、スマホのアラーム機能を設定しておくといいでしょう。こうする事で、休憩を取る癖をつけられます。
瞬き、目薬で目を潤す
集中していると瞬き回数が減ってしまいます。スマホ使用時は意識的に瞬きをするようにしましょう。
電車の中や人前ならば軽く、2~3回瞬きします。家や誰もいない所ですと、ギュッと目を瞑って3秒固定後に目を思いっきり開く、という瞬き方法がお勧めです。こうすれば目の周りの筋肉にも効果的ですし、凝りも解れやすくなります。
瞬きしても目が霞む場合は目薬をしましょう。眼科処方の物が一番良いですが、なければ市販のドライアイ用を使います。
画面と目の距離を離す
あまり目に近づけて画面を見ないように、なるべく30~40cmは距離を開けるようにします。
手の平をパーの状態にして、親指~小指までの距離が大体20cm前後です。この2倍の距離を保ちましょう。特に動画を見る場合は、スマホスタンドでスマホを固定して、40cm程の距離の所に置いておきます。
そうすると夢中になってつい画面に近づいてしまう、といった事がなくなりますよ。
照明・ブルーライト調整
スマホの画面の明るさ設定と、ブルーライトの設定を変更しましょう。
機種によっても操作が違うと思いますが、まずは画面の明るさ調整から程よい照明レベルに合わせましょう。暗い場所では少し明るく、明るい場所では少し暗くなる自動調整機能を使うのもアリですね。
ブルーライトは、「ブルーライト軽減フィルター」といったアプリがあります。
こちらを使用するか、ブルーライトカット出来る液晶保護シートを使うといいでしょう。同じような効果のある眼鏡もあります。
ホットアイマスク
眼精疲労、筋肉の凝りには温める事が効果的です。濡らしたタオルを水が垂れない程度まで絞って、電子レンジで数秒温めるだけで、ホットアイマスクになります。
もしくは電子レンジで何度でも温められるジェルがあるので、そういったホットアイマスク商品を使いましょう。
使い方は、仰向けに寝転んで瞼を瞑り、その上にホットアイマスクをかけるだけです。仰向けの体制になる事で首や肩の筋肉負担も軽減され、緊張状態も和らぎます。
画面と目の距離が近い
画面を長時間見るせい
画面の明るさによる疲労
涙の分泌量が減りドライアイ
眼精疲労で吐き気まで
首・肩の凝りと頭痛
10分使用で3分休憩
瞬き、目薬で目を潤す
画面と目の距離を離す
照明・ブルーライト調整
ホットアイマスクを使う
スマホ老眼はとても恐ろしい症状です。放っておくとどんどん視力が低下してしまいます。
まだ対策の取れる内に症状を軽減しておく事が大切です。
どうしても気になる場合は、一度眼科での検査をお勧めします。そこで適切な処置を受ける事で、更に症状の悪化を防げます。
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