安楽寺の紅葉は2018年も見ごろを迎えると、本当に美しく紅葉し、見る者の心を癒してくれます。
そろそろ紅葉を鑑賞しに出かけたいけれど紅葉スポットが沢山あって、どこに行けばいいのか解らず迷って決められない方は必見です。
安楽寺で見られる紅葉の様子、見ごろ時期にはどのような風景になるのかをご紹介しましょう。動画も合わせてご覧いただく事で、きっと「今すぐ行きたい」と思えるはずです。
安楽寺の紅葉2018年の見ごろ時期や穴場情報まとめ
安楽寺の紅葉の魅力
安楽寺が位置するのは京都は左京区鹿ヶ谷。法然上人の弟子である住蓮上人、安楽上人の両人が現在の場所より東へ1kmの辺りに鹿ヶ谷草庵を結んだのが始まりです。
住蓮上人と安楽上人の礼讃は素晴らしいものであった為に、出家を希望する人が多くあり、その中には後鳥羽上皇の女官である松虫姫と鈴虫姫もおりました。
松虫姫は19歳で住蓮上人から剃髪を受けた後に妙智法尼の法名を授かり、鈴虫姫は17歳で安楽上人から剃髪を受け、そして妙貞法尼という法名を授かったのです。しかし上皇はこれを知り大変怒り、僧侶に弾圧を企てた事から、住蓮上人、安楽上人には悲しい結末が訪れてしまいます。
やがて松虫姫と鈴虫姫も亡き後、荒廃した鹿ヶ谷草庵が流罪地から帰京した法然上人により住蓮山安楽寺と名付けられ再建、今に至っているのです。そういった歴史を併せ持つ事からか安楽寺は、厳かでいて物静かな雰囲気の場所でもあります。
山門前の参道に色づく紅葉の他、特別公開の本堂よりご覧いただける庭園は、ただ美しいだけではない深みを感じられる事でしょう。観光名所としては実はあまり知られていない安楽寺。ゆっくりと紅葉を眺め歴史を体感するにはとても良い寺院です。
安楽寺2018年の紅葉見ごろ期間・料金・アクセスなどの基本情報
紅葉の見ごろ時期 | 11月中旬~12月上旬 |
拝観日時 | 特別拝観期間は11月全ての土日・祝日、12月上旬の土日まで ※通常時は非公開
9:30~16:30まで |
開催場所 | 安楽寺参道~境内 |
マップ | |
住所 | 〒606-8422 京都府京都市左京区鹿ヶ谷御所ノ段町21 |
料金 | 500円(中学生以下は無料) |
駐車場 | 無し、駅前等の付近の駐車場を利用か、または公共機関でアクセスがおすすめです |
アクセス | ■電車・バス・徒歩 「出町柳」駅から市バス17・102・203乗車後、「錦林車庫前」バス停で下車 徒歩約10分
または、「神宮丸太町」駅から市バス93・204乗車後、「錦林車庫前」バス停で下車 徒歩約10分 |
HP | 安楽寺HP |
安楽寺の紅葉の見どころや穴場スポット
山門前の参道
安楽寺の三門前、参道には緩やかな傾斜の石段があります。そこを上って安楽寺の境内へと入るのですが、まずはこちらの参道で紅葉観賞をしましょう。
左右を見ても、見上げてみても赤や黄色に色づいた紅葉に囲まれており、思わず秋の森を想わせてくれるでしょう。
早く境内へ入り特別拝観のお庭を見ようと先を急ぐ人が多いので、ここはまず立ち止まって参道の紅葉を眺め、心を落ち着かせてください。
石段が紅葉の絨毯に
紅葉樹の葉も桜の花びらのように、風に乗ってひらりひらりと舞い落ちていくのです。それが参道へと積もる事で、見事な紅葉の絨毯が現れるでしょう。
日中や夕方ですと、掃除をされていたり参拝者が踏んでしまっている事で、あまり美しく感じられません。
おすすめなのは開門間際。朝早くに参道へ行けば、まだ参拝者もあまりいない事から、綺麗な状態の紅葉の絨毯を御覧いただけます。
茅葺屋根の山門と赤い葉
三門の屋根は茅葺になっており、その色といい質感といい、とても風情が感じられます。
特に雨のしとしとと降る日には雨粒に濡れた茅葺がより一層美しく、そこへ赤いカエデの葉が舞い落ちる事で、優雅さもあります。
帰りも眺めましょう
朝の柔らかい太陽光に照らされる紅葉も、お昼の太陽光で透けるように輝く紅葉も美しいですが、夕焼けと共に眺める紅葉も綺麗ですよ。
晴れていて雲の少ない日を選んで安楽寺へと訪れ、お庭を十分堪能した後に山門をくぐる前に、山門の間から見える参道の紅葉を眺めましょう。
行きとはまた違った景色が見られますし、山門の向こうにまるで紅葉の国が広がっているように感じられます。
三脚は禁止
残念ながらカメラの三脚は持って入る事ができません。そして参道も人の出入りが多い場所で危険なので、三脚で道を塞ぐ事は止めておきましょう。
京都の寺院は雰囲気を守る為にも、三脚を禁止にしている所が多いのです。手ぶれ防止機能のついているカメラを持って出かけると綺麗に撮影ができますよ。
本堂からの庭園(特別公開時のみ)
安楽寺は普段は非公開であり、庭園を眺める事ができるのは特別公開期間のみとなっています。
その事からも安楽寺の庭園の素晴らしさをご存知ない方が多く、そして紅葉が美しい場所だという事もまだあまり広まってはおりません。
ですから人の多い京都の寺院の中でも、最も静かに雰囲気を楽しみつつ紅葉観賞が出来る寺院でもあるのです。公開期間は短めですが、紅葉の色づく頃に是非訪れてみましょう。
美しい枯山水庭園
安楽寺の庭園は、裏山の急傾斜が生かされた造りの、枯山水の庭園となっています。枯山水とは日本庭園の様式の1つで、水を使わずに砂や石により山水の風景を表す手法です。
水を使わなくともそういった手法を取り、そして周囲に紅葉樹等を配置する事で、とても奥行きのある風景となっています。
一番の眺めは本堂座敷から
渡り廊下で繋がっている本堂や書院、どちらからの眺めが一番紅葉が美しく見えるかというと、やはりここは本堂座敷からでしょう。
お座敷の奥にはツツジやカエデが見え、座敷の天井や床、そして左右の扉により、その景色が1枚の絵画の様に感じられます。
まずは本堂の座敷に歩みを進める前に、この絵画のような景色をご堪能ください。すぐに縁側へ座る方が多いので、この眺めは意外と穴場です。
縁側に座りましょう
人が少ない場合は本堂座敷奥の縁側に腰かけて、更に間近でお庭を鑑賞してみてください。
京都の秋の日中は気温もそこまで低くありませんから、清々しい風を感じながらゆったりと紅葉観賞ができます。
ライトアップはなし
紅葉の時期になれば、紅葉をライトアップする寺院も多くあります。しかしこちらの安楽寺では、そういったライトアップ等の催しがありません。
その事からも他のライトアップを実施する寺院へと人が流れやすいので、夕方の閉門間際は特に参拝者も少なくなるでしょう。
大体の寺院が17時頃からライトアップを行う為にそれに向けて安楽寺を出る人が多く、ゆっくりと紅葉の景観を堪能するのであれば、閉門1時間前頃がおすすめです。
趣のある山門の茅葺屋根や紅葉の絨毯の参道、そして特別拝観時にしか入る事のできないお庭等、見どころたっぷりな安楽寺。
是非今年の拝観期間に訪れて、疲れた心を癒してもらいましょう。
あなたにオススメの関連記事
[like]