世の中には「あなたのためを思って」という言葉を口癖のように繰り返す人がいます。この言葉には、ある恐ろしい本音が隠されていたのです。
やたらと「あなたのためを思って」と言ってくる人が身近にいる場合は要注意。親切な羊の皮をかぶった邪悪な狼の可能性があります。
こうした言葉をあなたにぶつける人の心理を知り、対処法を学ぶ事であなた自身を守る事ができるでしょう。
あなたのためを思ってと言う人の本音や心理特徴7つ
言う事を聞かせたい
例えば職場の上司があなたに対して酷く怒った後に「お前のためを思っているからこうやって怒っているんだ」と言ってきたとします。
それも、先程怒っていた時とは随分違ったとても優しい態度で、「お前のためだ」と告げてくるのです。
これはあなたの事を「懐柔(かいじゅう)したい、自分の言う事を聞くように躾たい」と思って行っている場合が多いのです。
対象者を一度精神的にとことん弱らせてから、「味方は○○(叱った人)だけだ」と思うようにと仕向けています。
こうした方法はいわゆる、精神的DVです。被害者は何度も叱られ励まされる内に、「叱ってくれるあの人はいい人だ」と思い込んでしまいます。
相手より優位に立ちたい
「あなたのためを思って注意するけど、こんな所が駄目だから、直した方がいいよ」と性格や見た目について、助言を告げてくる人もいます。
このような発言をする人の隠された本音には「角を立たせず相手よりも優位に立ちたい、自分を良く見せたい」という気持ちがあるのです。
これは俗に言う「マウンティング行為」であり、相手を自分より下に見ていると、無意識の内に言葉に出てしまう場合もあります。
悪意を持った偽善者である
「あなたのため」という言葉はとても都合の良い言葉であり、こうした言葉を使いたがるのは「悪意のある偽善者」タイプに多いのです。
いつでもニコニコしていて怒った所を見た事がない。誰に対しても平等に優しい人は、味方には優しくとも敵には容赦がありません。
しかし表の「仏の顔」が崩れてしまうのは避けたいので、自分の敵に対しても良い顔をしつつ「本人が悪い」と思いこませて排除しようと企みます。
自覚的に悪意を持って相手を追い詰めるので、敵になるとなかなか厄介な人でしょう。反発しても周りは偽善者の裏の顔を信じてくれません。
いくら周りの人に「あの人は悪意のある偽善者だ」と言っても、本人は「あなたのためを思って言ったのに」と責任逃れをします。
お節介で自分勝手
1mmの悪意もなく、「あなたのため」という言葉を使う人もいます。無邪気に「あなたのため」と言ってしまえるのは、お節介な性格からです。
誰も頼んでいないのに手伝おうとする、何でもかんでも人の問題に首を突っ込もうとするのは、自称「世話焼き」だからでしょう。
しかし「皆から感謝されたい、良く思われたい」といった本音から行動するので、周りはいい迷惑を被る事になります。
誰かに「迷惑だ」と拒否をされても「どうして?私がわざわざあなたのためにこうして行動しているのだから、本当は嬉しいはず」と自分勝手な思考を展開します。
責任を持ちたくない
本当は自分の考え方や発言内容について自信がないけれど、相手を自分に従わせたい指導者は、「あなたのため」を前置きに使う事があります。
「(これから言う言葉は)あなたのため(なんだから、もしも間違っていても私を恨まないでほしい、私は悪くない)」という本音が隠れているのでしょう。
神経質で責任を持つ事が嫌い、自分の評価が下がる事が嫌いといった考えの人が、「あなたのため」という言葉を盾にしているのです。
負けず嫌いな人の捨て台詞
負けず嫌いな人は喧嘩で自分が不利になったとき、「せっかくあなたのためを思って言ってるのに!」なんて捨て台詞を吐きます。
「あなたのためを思って」と言っていますが、本心からそう思ってはいません。相手に罪悪感を持たせたい、反論したいという気持ちから言っています。
言い負かされたくないし、自分の考えを正当化したいのです。強烈な一言をぶつけてダメージを与えようと思ったときに、「あなたのためを思って」という言葉が出てくるのでしょう。
あなたのためは自分のため
「あなたのためを思って」と言いながら批判や否定をしてくる、コントロールしようとする人は、あなたのためではなく自分の不安な気持ちを安心させるために言っています。
自分の立場や評価を守るための簡単な方法は、他人を攻撃することです。
「あなたのためを思って」という言葉で相手を押さえつければ、自分の思い通りに操れるからです。本当は心の中で、今の立場からいつ引きずり落とされるかビクビクしています。
「あなたのためを思って」と大義名分を掲げ、自分の世間体や立場を守っているのです。
あなたのためを思ってと言ってくる人の対処法
真に受けない事
あなたの事をちゃんと考えてくれる人は、一々言い訳なんかせずに正面から堂々と対峙してくれるのです。
もしも「あなたのため」と前置きしてから注意されたり怒られたなら、その人の話は真に受けないようにしましょう。
表だって敵になると厄介な相手なので、表面では大人しく「はいはい」と頷きつつも、心だけは従わないようにします。
感謝しているフリをする
心の中ではその人を嫌いでも、表では「ありがとう」と感謝してその人の言葉を素直に受け取るフリをし、味方だと思わせましょう。
そうしておいて、徐々に相手と関わらないように距離をおく事で、「あなたのため」なんて偽善的な悪意を見せる相手を平和的に避けられます。
「私には勿体無い」と伝える
こういった人には「迷惑です」とはっきり言っても「何が迷惑なの?皆感謝してくれるのに」と持論を展開するので、こちらの気持ちが全く伝わりません。
それならば「私にはそんな言葉、勿体無いです。もう十分なので、今度はあなたがあなたの為に自分の人生を歩んでください」と返します。
一見、相手のお節介を有難がっている様子もあり、尚且つさり気なく「もう結構です」と拒否の気持ちを謙虚に伝えられる言葉です。
YES、NOをハッキリさせず軽く流す
反論すると、周りに「せっかく注意したのに逆切れされた」とか、「人の話しを全然聞かない」なんて言いふらして、こちらを悪者にすることがあります。
言う通りにするとますます調子に乗りそう、でも反論は出来そうにない…、なるべくトラブルは避けたいですよね。
そんなときはYESともNOとも取られない、曖昧な態度で聞き流すことが一番です。
人に従うようなタイプじゃないと思わせる
カモにされやすいのは気が弱い人、自己主張できない人、流されやすい人です。「あなたのためを思って」という人は自分に逆らえない相手に強気に出ます。
堂々とした自信たっぷりな態度でいるだけでも、けん制になります。「あなたのためを思って」と言う人が近づけない雰囲気を作るといいでしょう。
自分の言う事を聞かせたい為の常套句
うまく相手より優位に立ちまわりたい
悪意のある偽善的な人が使いがち
自分勝手でお節介せずにいられない
遠回しに責任回避をしようとしている
負けず嫌いな性格の人の反論のセリフ
世間体や人の目から自分を守りたいため
真に受けず心だけは従わないでいる
とりあえず感謝して早く去ってもらう
自分の人生を歩んでくださいと切り返す
白黒つけずうまく敵意をそらして流す
何言っても従いそうにないなと思わせる
頼んでもいないのに「あなたのため」なんて言葉を免罪符にとやかく意見を言ってくる人は、結局は自分の事しか考えていません。
自分が誰からも好かれ、愛されている、その状況が欲しいだけなのです。その為に自分より下だと認定した人に、マウンティングを行います。
しかしこういった人は「偽善」が透けて見えているせいで、罠に引っかからなかった人々からは嫌われています。
上手く「あなたのため」なんて言ってくる相手を避けながら、本当に貴方の事を考えてくれる味方を探しましょう。
「あなたのためを思って」と言う人が上司なら感謝するフリで聞き流す、友達なら真に受けないなどの対応をしてください。
相手はあなたのためではなく自分の不安を解消するためだけに言っているので、もし言われても深く考えなくていいのです。
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